鑑賞した日付:2021年3月21日
アニメ「かくしごと」  作者:久米田康治
★★★★
総合点:89点/100点

 「さよなら絶望先生シリーズ」や「じょしらく」の久米田康治先生の作品。
この方の作品は要するにやっていることは同じというか、傾向は同じで、日常の「あるある」を痛烈に風刺した様な内容でソツがなく面白い。


ただ、それだけにちょっとワンパターンで飽きてくるようなところがあるかも。
けれども今回はその「あるある風刺」とちょっぴり切ない話が同時進行で語られるのが新しかった。そしてその為なのか、他の作品よりも少し見やすかったような気もした。ラストも上手に終わった感じ。

この作品は『漫画家あるある「描く仕事」』と『「隠し事」を暴く・本心あるある』がテーマ。
そしてそれと、主人公が「自身が漫画家である事」を娘にひた隠す話と、ちょっと切ない様な前日談や後日談をほのめかす様なカットが同時に描かれている。
あと多いのは、アンジャッシュのネタみたいに対話している人がお互いまったく別の認識で同じ話を勘違いでしている様なネタ。

それにしても十丸院w!! 手に負えねぇーーー!
最近、こういう奴って本当に多い気がする。
というか僕の周りにはいつもこういう十丸院みたいな奴がいる様な気がして、ギャグなのは分かるけれど見ていて本気でムカついてきてしまった…w。こういう奴マジで多い。昔から必ず一人は人間関係の中にこういう奴が混ざっているというか。それが作者さんが描きたかった狙いでもあるのだろうけれど、だとしたら本当にこういう奴の描写は上手い…w。ブチ殺してやりたくなるわ…www。

全体的に、この人の漫画、アニメは、このヘタウマみたいな絵が非常に綺麗な気もする。
特に女性が綺麗だったり可愛い。それ故の求心力があると思う。

この芸風はネタ切れになりそうで心配になるが、絶望先生をあれだけ連載していたのだから、意外とそういう心配はないというか、どこまでも続けることができる「日常系」に落とし込めているということなのだろう。時事ネタなんかも使えるしね。

というかちょっと「風のタイツ」、読んでみたい…w。