サマーウォーズ
横川貴大
2018-04-25


鑑賞した日付:2018年12月27日
「サマーウォーズ」  作者:細田守
★★★★
総合点:86点/100点

及第点を上げることが出来る作品。
以前、「おおかみこども・・・」を見て全然面白く無かったので、もしこの作品がつまらなかったら細田守監督をボロ糞に言ってやろうと思っていたが、このサマーウォーズはそれなりに面白かった。


が、この監督の「泥棒までもいい人」みたいな毒の無さ過ぎる世界観はやはり僕には馴染めない。
ジブリの悪い部分を完全に受け継いだような世界観だと思う。
気持ち悪いというかこそばゆいというか、子供向けの教育番組のアニメみたいな善性は頂けない。
この監督特有のショタコンと獣姦願望といった倒錯した性癖もサマーウォーズでは抑えられていたみたいだし、総合点はかなり高くなった。
それでも、見終わった後に海外の反応などを見ると、これでも「性的な表現や描写をわざわざ入れていて不快だった…」との評があり、言われてみれば…といった感じ。(それは例えば家族で入浴するシーンなどの事らしい)

全体的に言動が「清く正しいオタク」っぽくてキモい。要するに幼稚なのである。
オタクというものは別の言い方をすれば精神や価値観、センスの幼稚化である。
「価値観や振る舞いのネオテニー」と言っても良いのかも。


まず、仮想空間を可視化したようなOZというシステムは非常に良かったし、その仮想現実を舞台にして巻き起こる話であるという設定、シナリオも、僕の好きなタイプの話で非常に良かった。AIに「知識欲」を与えてみた!という題材も非常に良い。

(日本のアニメにありがちな)オカマみたいな主人公のウジウジした軟弱さなどはやはり気持ち悪いと思うが、それ以外に悪い部分も無く、良い作品だったと思う。日本の高校生というのは確かにそういうところがあるが、海外の人が見たらあのような主人公はどう見ても高校生などではなく、小学生、キッズに見えることだろう。これは作画の問題でもあるが。

あと、細田守監督の事について言えば、
日テレが第二のジブリ、第二の宮崎駿として、早いうちにこの人を囲っておこうというような意図が見え隠れしているような気がしてそれもあまり気に食わない。ごり押しされているというか…。
悪い表現で言えば、従僕にするために…ということ。
ちなみに、TBSは同じような理由で新海誠を囲おうと必死になっている気がする。








サマーウォーズ
横川貴大
2018-04-25