刀語 Blu-ray Disc Box(完全生産限定版)
池田昌子
アニプレックス
2013-04-24


鑑賞した日付:2018年12月26日
「刀語」  作者:西尾維新
★★★★★
総合点:145点/100点

まったく素晴らしい。その一語に尽きる。何も問題ないと言って良いだろう。個人的にや登場人物のデザインからして凄く好みであった。


一話が1時間という、ちょっと特殊な区切りで放送されたアニメ。全12話だが、視聴時間で言えば普通のアニメ作品の24話に相当する。しかしまったく長いと感じない。内容が濃くて素晴らしすぎるからだろう。

ハルヒまどマギなどに比べて点数が落ちる理由を以下に記すなら、
そもそもハッピーエンドではないこと。それも意図的なものだろうが、やはり見終わった時、モヤモヤが幾つか残ること。(まあ、まどマギもハッピーエンドではないが…)

↓↓↓↓以下、ネタバレ↓↓↓↓

TVの尺の関係かもしれないが、ラストシーン等の説明が少し足りないような気もした。
ほか、例えば真庭鳳凰と右衛門左衛門の関係性についての説明もホンの少し足りないような気がしたし、他にも幾つか、別ルートや全然違う話の持って行き方等、僕は思いながら見ていた。
一例を言えば、これは多くの人が考える事かもしれないが、お姉ちゃん(七実)がラスボスになるというシナリオもアリだと思う。それは、最後に七花が右衛門左衛門に炎刀・銃で撃たれたにもかかわらず死なない理由とか、そもそも虚刀流の人間は四季崎記紀の不思議な呪いみたいなものがかけられた最高の刀であり、絶対に折られることはない、つまり、基本的に絶対に死なないからこそ、最後は同じ虚刀流の人間に殺されなければ死ねない…ということにして、七花はトガメと子を作りその子に殺してもらうのを目的にするとか。

原作を読んでいないので何とも言えないが、そういう話のもって行き方や説明もあったのかもしれない。
とにかくラストシーンは「解せない」とは言わないが、もう少し納得のいく説明が欲しかった気がした。

それぞれ色々な思惑や目的があって奔走するも、それが叶わず無駄死にしていった人達も歴史上には沢山居るわけで、この話は結局そういう人達の話…というような結論にまとめていたけど、そうで無い場合もあって良かったと思った。それに、あそこまで明るく楽しくやってきたのに、やっぱりどんな理由であれトガメを殺すのは良く無いと思う。凄く嫌な気分になるジャマイカ。
とは言え、設定がよく考えられているが為の結果とも言える。トガメの正体は先の大乱の首謀者「飛騨鷹比等」の娘なのだから、それがバレただけでも即死罪が言い渡されてもおかしくない、元々ヤバい人だったのだし。

前回、フェイト・ゼロ回にて、アニメ史に残るカッコイイ戦闘シーンについて語ったけど、
この刀語は七実VS蝶々、七花VS右衛門左衛門などの超カッコイイ戦闘シーンが沢山ある。

とにかく、
オープニングからしてもう最高にカッコ良かったし(特に音楽)。
僕も死ぬ間際、最後の一言が言える状況なら、
「そうか…、僕はこうやって失敗するのか…。」とか言って死んでみたいw。

・音楽はこちらで紹介した。