医龍

鑑賞した日付:2012年10月27日頃
「医龍」  作者:永井明
★★★★★
総合点:96点/100点

漫画だけに漫画的な部分がどうしても多いが、それを抜かせばかなり本格的に面白い作品だった。


登場人物の殆どが筋骨粒々で気持ち悪いが、それを抜かせば・・・まあ良い。
加藤晶助教授なんて春麗にしか見えない…。
但し書きが色々と付くが、全体的には非常に面白かった。

ドラマ、脚本として非常によく出来ている話で、回収されない伏線等も無く、僕の中では近年稀に見るヒット。文句無しとは言えないが充分満点を与えられる作品だった。

完全に、細部に至るまでよく統制されていて、考えられていて、書きながら展開を考えているような作品が多い近年において、最初から全て計算されて作られていた作品だろうと思う。


朝田が主人公、若しくは春麗みたいな助教授から見た朝田、つまり春麗が語り部なのかと思って読み始めたものが、最終的には誰が主人公なのか一概には言えない様な話になってきて、そういう全体の勢いみたいなものも感じて良かった。

最後に朝田が子供を助けて重傷を追うシーンは御都合主義というか、実に漫画的だなとも思ったが、上述の通り、それもこの作品の勢いの産物であり、まあ、それは良いと思う。